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乳がん再発リスクを下げる放射線の追加照射が国内では不十分なことが明らかに


 40歳未満で断端陽性の乳がんに対して、再発リスクを下げる効果がある放射線の追加(ブースト)照射が行われているのは、対象となる患者の約4分の3にとどまっていることが明らかになった。これは、京都大学放射線腫瘍学・画像応用治療学の光森通英氏が、4月16日から18日に開催された乳がんの国際会議であるKyoto Breast Cancer Concensus Conferenceで発表したもの。

 乳がん手術において、切除面にがん細胞が残存する断端陽性は再発リスクを上げ、かつ、年齢が若い乳がん患者では再発リスクが高いことが知られている。そのため、断端陽性の場合、再手術を行うか、もしくは放射線治療で照射量を増やすこと(ブースト照射)が欧米では一般的だ。

 一方、国内の乳がん診療を行っている医療機関をランダムに抽出して解析した今回の解析から、最終的な切除において断端陽性で、かつ40歳未満の患者の約4分の1がブースト照射を受けていない現状が明らかになった。

 今回の研究は、厚生労働省からの研究費を受けて行った医療実態調査研究の結果。日本の平均的な診療内容を明らかにするため、ランダムで抽出した全国61の医療機関から610人の乳がん患者のデータを抽出して解析した。その結果、解析対象となった602人の患者のうち、ブースト照射を受けている患者は140人(23.3%)であった。

 ブースト照射の有無の割合は、断端陽性の有無により異なり、断端陽性の場合、ブースト照射の割合が高くなっていた。陽性の70.2%(67人中47人)、陰性の17.4%(23人中4人)が照射有りだった。また、断端陽性のうち、年齢が若い群ほど照射の割合は高かった。40歳未満のブースト照射の割合は75.0%(12人中9人)、40歳以上では69.1%(55人中38人)であった。

 ただし、「断端陽性かつ40歳未満の4分の1が照射を受けていないということは問題だろう」と光森氏。「再発リスクが放置されている危険性がある」と警鐘を鳴らしている。

(小板橋 律子)

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2009年4月27日

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