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乳がんの発症リスクを下げる7項目


 体重管理、飲酒、運動、ビタミンD、ホルモン剤、乳房密度、化学予防が乳がんの発症リスクを下げる7項目として、米Harvard Womens Health Watch誌の1月号で紹介された。これらすべての項目と日本人の乳がんリスクとの関連性が証明されてはいないものの、我々日本人にも参考になりそうだ。

 体重管理――閉経後の体重増加は、乳がんリスクを高めることが示されている。閉経により、卵巣からのエストロゲン産生が止まった後も、太っている場合、脂肪組織からエストロゲンが産生されるため、乳がんリスクを高めるという。

 日本乳癌学会による「乳がん診療ガイドライン」によると、日本人を対象とした肥満と乳がんリスクに関する研究は少なく、肥満が乳がんリスクを高めるかどうかはまだ結論が出ていないという。ただし、過剰な肥満は他の生活習慣病の原因ともなることから、太りすぎに注意するよう勧めている。

 飲酒――少量の飲酒でも乳がんリスクは高まる。その理由は解明されていないが、アルコールにより、エストロゲン濃度が高まる、もしくはアルコールが発がん物質と反応することが考えられるという。

 「乳がん診療ガイドライン」は、ごく少量の飲酒は乳がんのリスク因子とはならないが、一日平均2杯以上(1杯の基準は、日本酒なら1合、ビールなら中ぐらいのグラスや小さめのジョッキ1杯、ワインならワイングラス1杯が目安)以上は、乳がんの発症リスクを高める可能性があるとしている。

 運動――適度な運動は、乳がんの発症や再発リスクを下げるという。その理由としては、運動により適度の体重が保たれること、乳房中のエストロゲン濃度が下がることなどが考えられるとしている。

 「乳がん診療ガイドライン」は、少し汗ばむ程度の歩行や軽いジョギングなどの有酸素運動を毎日10〜20分程度行うことを推奨している。

 ビタミンD――ビタミンDの適量の摂取は、乳がんだけでなく、他のがん種もリスクも下げるという。

 乳房密度――乳房は脂肪と乳腺組織からできている。乳房密度とは乳腺組織の割合をいい、乳房密度が高い場合、乳がんリスクが高くなるという。乳がんは一般的に乳腺組織から発生するためだ。乳房密度が高い場合、マンモグラフィは検出感度が悪いが、デジタルマンモグラフィや超音波、MRIにより乳がんの早期発見は可能だ。

 化学予防――効エストロゲン薬のタモキシフェンもしくはラロキシフェンは、乳がんリスクの高い女性が乳がんを発症するリスクを下げる。そのため、高リスクの場合、これらの薬剤を予防的に利用(化学予防)することを勧めている。

 「乳がん診療ガイドライン」によると、日本国内では、遺伝的に乳がんリスクが高い場合に、遺伝子診断や予防的な治療を行う環境が整っていないとしている。そのため、予防的な薬剤の投与ではなく、乳腺専門医による定期検診を推奨している。

(小板橋 律子)


[訂正]1月11日に以下の訂正をしました。

訂正前 乳房密度が高い場合、マンモグラフィは乳がんの早期発見に有益だ。
訂正後 乳房密度が高い場合、マンモグラフィは検出感度が悪いが、デジタル化マンモグラフィや超音波、MRIにより乳がんの早期発見は可能だ。

乳房密度が高い若い世代を対象に乳がんを検出するための新技術として、エラストグラフィの記事もご参照ください。

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2007年1月 9日

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